子育てが難しいのは、自分が育てられたようにしか育てられないこと
子育てが難しいのは、「いろいろがんばっても結局は自分が育てられたようにしか育てられないこと」だと思います。
これはがんばりの問題ではないように思います。
自分が怒鳴られて育てば自分がそうならないのはとても難しいし、
じゃあ自分を押し殺してそうしないようすればいいかといえば、そういう問題でもない。(世の中はそう解決しようとしますが)
子供にとっては、怒鳴られるのも親が罪悪感を使って自分を押し殺している姿を見るのも、痛みとしては似たようなものです。
要するに痛みが姿かたちを変え、世代間で連鎖していくことに変わりはありません。
もし自分の代で子育てを変えたいと願うなら、自分が癒されるしかないと思います。
親の痛みを引き受けた自分を理解し、
祖父母の痛みを引き受けた親を理解することができれば、それは可能かもしれません。
逆にそれ以外に救われる方法はあるだろうか?
人間は欠乏すればおかしくなる…
そういうことが理解できて初めて自分がそうならないという選択肢も生まれるし、
自分の頭がまだおかしくなっていないのは「決定的に欠乏するには至らずに済んだ」から、
ということにも気が付ける。
人間には雨を降らす力はないけれど、
「ああ、干ばつだったからわたしの家系は苦しかったんだな」
と理解するところまではできる。
そうなると不思議と、恵みの雨が降ってくれることもあるように思います。