自分だけのブルーオーシャンの見つけ方

仕事は、細かいことがちゃんとできる人が成功するものだと、ふつうは考えますよね。

わたしもずっと、それが仕事で成功する唯一の方法だと思ってきました。

だから、本当は相当おおざっぱな性格なのに、いかにも繊細であるかのように振る舞ってきました。

 

わたしはインテリアの仕事をしていたんだけど、お客さんの前ではミリ単位で寸法にこだわるふりをしていたし、生地の微妙な色の違いでどちらがいいかを真剣に悩んでいるふりをしました。

こう書くと「なんてやつだ」と思うかもしれないけど、これにはトリックがあって、そのときはなんと自分でもそれが本当の自分だと思い込んでいて、それが「フリ」だったというのも、実は最近になって気が付いたのでした。

もうインテリアをしなくてよくなった自分は、「どっちの色でも大して変わんないじゃない?」と本音で思うことができるようになり、気が楽になりました。笑

この前も友人に、「新築の家にどんなカーテンをつけたらいい?」と元プロとしての意見を求められたとき、「おれならIKEAで毎年変えるかなあ」と本音で言ったら、「そういうやり方もありなんだ?」と不思議と喜ばれました。(インテリア業界、裏切ってごめん)

 

自分がインテリアに向いてないなあと気がつくことになったきっかけは、いろいろな出会いがあったからでした。

業界内に知り合いが増えるうちに、「あ、自分はずっとここでやっていくのは無理だな」と思うようになっていきました。

それは、本当に「インテリアが大好き」でやっている人たちが、ライバルであることが分かったからです。

そういう人たち(生地をルーペで覗き込んでその組成に興奮したりする人たち…笑)と接していると、自分がインテリアにおいては単なるビジネスマンに過ぎないことがはっきりしていきました。

わたしの会社は、ウェブマーケティングを使って少人数なわりに驚異的な売り上げをあげていることで注目されていたけど、でもそのウェブマーケティングという観点から見ても、自分は「長くないなあ」という気がしていました。

ライバルのインテリアマニアな人たちは、インテリアに詳しい反面利益を出すことには少し疎くて、そこがわたしにとってはアドバンテージでした。

でも、もし同じマーケティング技術が普及したら肝心のコンテンツでは負けるのだから、自分には勝ち目はなくなっていくだろうなという気がしました。

わたしが会社を売却したのは、育児に専念したいというのが一番の理由ではあったけど、仕事への取り組み方を一から見直したいという思いもありました。

 

今は、好きだと思ってやっている人の時代です。

たとえば最近では、考え方が新しい一流企業の面接で「がんばります」なんて言うと、逆に通らないことがあるそうです。

それは要するに、義務感やがんばりは燃費が悪すぎてこれからは通用しなくなっていく…ということではないかと思います。

どれだけ回り道のように見えても、自分ががんばらずに自然にのめり込んでしまえるような分野を探すことに時間を使い、そのために、それ以外の無駄なもの(がんばり)を人生から排除する。

ちなみにビジネス用語としての「マインドフルネス」は、そのための心理的なテクニックです。

一流企業がこぞってマインドフルネスを取り入れているのは、それがこれまでとは比べものにならないほど効率的、という合理的な理由からだろうと思います。

しかもそれは実は一番リスクが少ない仕事の仕方でもあって、仕事で心がやんだり、お金持ちにはなったけど不幸にもなったというような…従来のような副作用もありません。

また、そこまで突き詰めて自分の持っている能力を引き出していかないと、一流企業同士の競争には勝てないという事情もあるだろうと思います。

 

脳の構造が新しい20代くらいの人には当たり前のように聞こえるかもしれないけど、これからは、みんなそれぞれ成功の仕方が違っていくと思います。

自分がいる土地で、自分という特有の性質をもった人間が、自分が興味があることをやっている。

そういう、ものすごくピンポイントなものに惹かれる人がいて、そういう人たちとつながっていく。

最近のお客さんはもう、興味があってやっている人にしか興味がない。

それがぼくらがここしばらく惹かれてきた「オンリーワン」とか「世界に一つだけの~」みたいな概念で、でもそれはすでに単なる概念ではなくて、実際の働き方、生き方にもうなってきているわけです。

わたしがビジネスを始めた20年前は、自分の商圏で食べていこうと思ったら、万人に好かれる形にして、そこにいる同じようなライバルと競うというのが普通の考え方だったと思います。

でも今では、商圏を広げて「自分を好きだ」という人だけを探し出すことが、インターネットのおかげで可能です。

そうすれば、同じ売り上げをありのままの自分であげることができます。

そのとき失うものは実はなくて、むしろ強力なファンに支えられた強いビジネスになり、競合もいるようでいない、自分だけのブルーオーシャンがそこに生まれるというわけです。

 

ただし、自分を見つけてもらうには、自分を出さないとならないので、日本人には少し勇気がいる話だと思います。

とくにわたしの世代以上の人は、仕事とは自分をころして我慢してがんばるもの…という思い込みが強いだろうと思うので難しいかもしれません。

でも新しい仕事の仕方をマスターできれば、これからの時代を楽しく生きることができると思います。

昭和生まれのみんな、がんば…じゃなくて、楽しみましょう!笑

 

 

エドみたいに仕事を楽しめたらなあ

 

 

 

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