初めての反抗期が30歳を超えてからきた話

これは強くお勧めするというわけではないのですが、心の問題が長引いているという人は、一度親と決別するのもいいかもと、相談を受けていて思うことがあります。

心の問題は親との関係が原因であることは、現代ではすでに解明済みです。

心の問題を抱えているとは、まだ両親に愛情を期待していたり、本当は甘えたかったりするような、隠れた感情が引き起こしています。

相手を責めるのはまだ自分に元気がある状態なので、そんなに心配は感じませんが、

自分が苦しんでいるというのは、たとえば「いい子になれなかったから愛情がもらえなかった」というように、ネガティブな感情の矛先が自分に向かっているという状態です。

 

子供は、育つときにいろいろな葛藤を親に受け止めてもらいながら育ちます。

でも心に問題を抱えているような人は、逆に両親の葛藤を受け止めてきたような人でした。

だから自分という子供が育つ暇などなくて、2人分の子育てを、自分も子供なのに、しかも相手は大人なはずなのに、やってきたような人なわけです。

親に一度言いたいことをすべて言ってみるというようなことは、それを初めて正常な親子の形に戻すことになります。

でもおそらく期待したような反応は返ってこないでしょう。（親は一世代古いのだから自分よりもさらに問題が解決していない）

でもそれは、育てなければならない子供をせめて1人（自分だけ）にする…という意味で、とても意味があると思います。

穏やかにやれるに越したことはないので、瞑想をしてから向き合えるといいと思います。

 

ちなみにずっと前のことですが、わたしの場合は穏やかにはやれず、突然そんなことが「起こって」しまいました。

わたしの場合は父とも疎遠だった時期が長かったんだけど、でもそれよりも人生で大きな転機になったのは、相手が祖母だったときでした。（母はもうなくなっている）

いつものように祖母から電話がかかってきて「なぜあんたの嫁はひ孫を連れてこないんだ」と妻を責め始めたときに、いつもならうまくかわせるはずなのに、そのときだけはなぜかぷっつりと切れてしまいました。

祖母は我が家のラスボスで、ずっと母や父にとっての脅威だったわけだけど、わたしのことは溺愛していたこともあって、自分でもそんなことになって驚いてしまいました。

 

あれから長い時間が経つ中で、祖母もまた心が満たされることがなかった一人だということが理解できてしまい、やり場のない虚しさを感じてきました。

でもこれには別なトリックもあって、自分が祖母を少しでも良く思うことは、母や父の手前、無意識にもできなかったんだなあ…というような、自分の思考の複雑なカラクリも分かるようになっていきました。

 

 

Release me