現代的な瞑想の3つの目的
瞑想の一つ目の目的は、脳の自動運転をオフにすることです。
ふだんの自分は、生存本能に人生を全任せにしている自動運転状態なので、生存本能を超えた思考が必要な場合は、自動運転をオフにして自分がハンドルを握る必要があります。
ちなみに自動運転状態の自分は「無意識」、一方で自分が思考のハンドルを握ったときにようやく「意識がある」と、このブログでは考えるようにしています。
瞑想をすると、まず自動運転状態の自分を客観的に観察することができ、そうすると意識が身体に戻ってくることが可能になります。
瞑想を始めると止め処なく思考が…というか感情が溢れ出てくるわけですが、それは瞑想をしたからというよりも、それが無意識にも日常の状態であったことに、観察していると気が付いていきます。
無意識ではない状態が長くなれば、実質的に人生が長くなります。
瞑想の2つ目の目的は、心の換気です。
もし溢れ出てくる感情がネガティブな場合は、少し嫌な言い方だけどそれを「臭気」と捉えてみます。
その臭気はどこから発生しているのかといえば、それは「ネガティブな観念」です。
ネガティブな観念とは、過去に痛い目にあったときに(自分の体験だけでなく遺伝情報も含む)、似たようなリスクを排除するためにプログラムされた、自動思考のパターンです。
臭気とその発生源であるネガティブな観念を分けて捉えることができるようになると、臭気を解決するには、そもそもの原因であるネガティブな観念を解決しなければならないことに気が付きます。
そのためには、まずは視界をクリアにするために、換気が必要です。
深く吸って体内の隅々にまで新鮮な酸素を行き渡らせ、代わりに自分にとってネガティブな臭気を二酸化炭素に載せて排気する…
そのような感じが瞑想のイメージです。
換気ができるとようやく、古い観念を探す作業がしばらくの間ガスマスクなしで可能になります。
瞑想の3つ目の目的は、問題解決の下準備です。
本当は「解決」と言い切りたいところですが、本当の意味での解決(=感じ方が変わる、問題が消える、問題が起こらなくなる)は、自然な変化で「起こる」ことなので、
瞑想にできるのはそのための下準備までです。
問題解決とは、現象をいじるというよりも、そもそもの原因であったネガティブな観念が修正or書き換えor削除されることです。
ネガティブな出来事はネガティブな観念が創り出している(というか探して選んでいる)ので、問題解決とは要するにそのネガティブな観念(そうしたかった動機)が変わることです。
たいていは、「あーそんなネガティブな観念があったのねえ」と気がつくと自然に変わっていくものなので、やることは基本的にそれがあったことを感じ理解するだけです。
心が健全な人は、思考のハンドルを自分が握って人生をより楽しんだり、心の換気をしてその日一日を気持ちよく過ごせたら、それ以上のことはとくに必要ないと思います。
でも、生まれ育ちからくるネガティブな観念が強く育ってしまっている人は、瞑想を活用して本当の解決にまで進めると、マイナスからゼロへ戻るだけではない「自分が生まれてきた目的」を感じられ、幸せになれると思います。
ケンドリック・ラマーのニューアルバムに、いきなりエックハルト・トールが登場しておどろいた。
最近は、学者(e.g.ユヴァル・ノア・ハラリ)も、ビジネスマン(e.g.スティーブ・ジョブズ)も、ヒップホップの新王者も、みんな瞑想へ行き着くんだなあ。すごい時代だ~。