本当にそうなことが現代における「ブランド」~自分の潔癖症の活かし方

タイトルの話題に入る前に、わたしの潔癖症歴について書いておくと、

わたしは18歳ころまでは完全な潔癖症でした。

外の服のまま部屋に入ることはできず、友人がいきなり入ってきてベッドに座ったりすると、パニックになったりしていました。(服についてきたウイルスがわたしの目には見える…笑)

でも大学に入り、元アメリカ海軍の男とルームメイトになると、こんどは真逆になりました。

彼は一度も洗ったことがないという布をいつも腰に巻いていました。

そしてこれもまた一度も洗ったことがないコップでビールから水まで何でも飲んでいました。

軍艦の中では小さな私物用ロッカー以外のプライベートスペースはなかったそうで、そんなの平気!とのことでした。

そんな修行を経た後のわたしは、部屋にテニスボール大のほこりがころがっていても、面白がれるくらいになりました。

ちなみに彼はめちゃめちゃハンサムで、匂いは臭いのに毎晩のように違う女性が遊びにきていて、あー匂いもファッションもモテることとは関係ないんだなと思いました。(ルームメイトとしてはいろいろな意味で辛かったが笑。大親友、そして潔癖症の苦しさから解放してくれたという意味で恩人)

でも結婚し子供ができると、なぜかまた元へ戻ってしまい、潔癖症に苦しみました。

そして今は、子供がこぼしくまくったりよごしまくったりするところに十数年も居合わせたことで、まあ「ふつうな状態」にあるかなあという感じです。

個人的には、人生が一番楽だったのは、アメリカで潔癖症から完全に解放されていたころでした。

そのころは、車の中でジューシーなハンバーガーを食べ、その包み紙をうしろへぽいって投げそのまま忘れてしまえる、黒帯レベルの人生の楽さでした。

おかげでゴキブリがわくわけですが、高速道路を走っているときにフロントガラスの内側を横切るゴキブリに友達が悲鳴をあげると、面白くて仕方ありませんでした。自由でした。

 

先日、潔癖症の話題になった時、いくつかの飲食店でアルバイト経験のあるという人が、仕込みの時に野菜を一つずつ洗うお店はなかったかも…というような話をしていました。

まあ出荷の時に泥が落ちるくらいには洗われているし、煮込めば平気だろうという気もするので大丈夫なんだろうとは思いますが、

たしかに、テープが巻かれたまま切られたネギがそのままどんぶりにもられるのを見たこともあった気がするなあと思い出しました。

潔癖症のころのわたしなら、そんなことを考え始めたら、食べるのに苦労したかもしれません。

まあ子供が食べる場合は農薬が心配だったりもしますよね。(無農薬なら、ぴかぴかに洗ってなくてもわたしは食べれるなあ)

 

潔癖症というのは当人にとってはとても苦しいものなので、飲食店が清潔さを「ふつうにちゃんとやってます」というレベルではなく、あえて最前面に出してくれたら、分かりやすくて助かるだろうなあと思います。

もしHPの一番上に、「食材を入念に洗うところをライブ配信中!」と出しておいてくれたら、潔癖症の人にしてみれば、そこ以外の選択肢はなくなるくらいの差別化になる気がします。

でももう少し深くいくと、それが時代に合わせてつくったキャラなどではなく、自分も本当に潔癖症かそれに近い性質の店主や社長なら、それはお店のアイデンティティになるくらいの差別化になるかもなあと思います。

サービスのポリシーとしてやってますとかお客様のためにがんばってますというよりは、「自分が洗わないと気がすまないんです!」という本音のスタンスは、今の時代には歓迎されると思います。(もちろん本当にそうな場合に限る)

値段も味も宣伝せず、これだけを全面に押し出したら、おれは潔癖界のスティーブジョブズ!くらいにやったら、どのくらい支持されるか?

興味深いです。

 

コロナで、お店でもいろいろ消毒スプレーをかけて拭くようになったのを見かけます。

ただ元潔癖症としては、それを形式的にやっているか?それとも本当にそのテーブルや取っ手からウイルスを完全消滅させようとしてやっているか?は、簡単に見分けがつきます。

現在進行形で潔癖症の人なら、そのお店を少しのぞいただけで、そのスタンスが理解ができてしまうだろうと思います。

潔癖症の店主がすべてをやるお店は、もちろん安心です。

でもアルバイトの人が拭く規模だったとしても、社長が潔癖症なら、落ち度がない仕組みを作らないと気が済まないはずです。

スティーブジョブズが、「こんなやわいガラスでは傷がつくだろう!」と自分の会社が損をするのにも関わらず怒るのを見て、

ぼくらは、自分の性質100%でやっているこの人は信用できる!と感じたし、惚れもしたのだなあと思います。

潔癖症の人なら、飲食店の社長が血眼になってウイルスと戦っているのを見たら、惚れると思います。

そういう、本当にそうなことが、現代における「ブランド」ではないかなあとわたしは思います。

 

潔癖症の人は、これまで生きるのが不便だったと思います。

さらには、自分のその性質をどこか恥じて生きてきたような人もいるかもしれません。

でも、それもついに報われるときが来ました。

不便さは変わらなくても、世界はあなたが潔癖症であることを喜ぶでしょう。感謝するでしょう。

あなたのような性質の人がいるおかげで人類は絶滅しないで済むんだ…、ありがとう!とまで思う人もいるかもしれません。

(もちろん逆にウイルスが怖く感じない性質の人もいるおかげでまた別の意味で助かっているという視点もあることは今回はおいておきます)

だから、今こそ潔癖症の人は、それを全面に出していくべきだと思います。

ついに、潔癖症がプラスになる時代が来たのです。

おめでとう!!

 

 

この人は日本人基準でみるといつもめっちゃテキトー

素手でいろいろ絞ったコールドドリンクは、昔の私ならちょっと飲めない

でも料理はうまそう!

ルームメイトのSと言動が超似ている

 

 

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