インナーマザーとは特定の人物のことではない
インナーマザーとは、突き詰めて考えると、自分の母親など誰か個人のことではないということが分かります。
子供に「片付けなさい」と言うとき、その言葉を言っているのは頭の中の母の声です。
でもかつてその母の頭の中には、母の母の声がしていたと想像ができます。
なら、母の母の声が頭の中でしていた母の声は、果たして本当に母の声と言えるだろうか?
自分がインナーマザーで苦しんだ人は分かると思いますが、インナーマザーとは「ブレインジャック」されたような状態です。
思考をすべてハイジャックされ、自分が自分ではなくなってしまった状態です。
スーパーマーケットで子供を問い詰めているお母さんも、本当は子供の幸せを願っていると思います。
でもつい逆のことをしてしまうのは、それがすでに自分でなくなってしまっているからです。
だからインナーマザーとは特定の人物のことではなく、ウイルスのようなものとも言えるかもしれません。
あるときいつのまにか自分にとりつき、自分の言動をコントロールするようになり、じわじわと自分を乗っ取っていったのです。