マインドフルネスが難しい理由
マインドフルネスはすごくいいです。
それは、幸福感を逃すことなく感じれるから。
でもマインドフルネスは人間にとってすごく難しい。
なぜなら、それが古い脳の本能に反するからです。
古い脳は、幸せになんてなりたくありません。
ただ生き延びたいだけです。
幸せに浸ったりすると、危機がおそってきたときに対処ができない…
ぼやぼやしていると競争に負けて、生きる道が閉ざされる…
もし現状自分の命が危険にさらされていなくても、銀行口座にたっぷりお金があっても、競争に十分に勝っていても、
古い脳は警戒をやめようとはしません。
要するに古い脳は幸せになりたくないのです。
…怖いから。
そうやって自分の古い脳は、新しい脳が幸せになろうとすると、必死になってブロックしています。
こうやって人間は、自ら無意識にも不幸せを選んでしまうわけです。
でも人間の脳の回路は、ここ2000年ほどで大きく変化してきました。
勝って勝って勝ちまくれば幸せなはずなのに、でもなぜか最近、それと人間としての幸福はまた別の話…というような気がしてきた。
たとえば社会的に成功し子供も立派な人間に育てたはずなのに、老後に子供が誰一人として自分に会いに来ないとか、
来たとしても会いたかったわけではなく義務感で仕方なく来たのが見てとれるとか、
あー来たのはたぶん遺産目当てだろうなとか、
マインドフルネスなしの人生は、こういう意味が理解できない、受け入れ難い不幸感に次々襲われる。
がんばったのに幸せになれなかったみたいな、そういう理不尽な苦痛にはもうみんなウンザリしている。
勝つことに一生懸命になっている間に、もしかしたら失っているものがあるのではないか?
もう「勝つ」ことを目指す時代ではなくなってしまったのではないか?
こんな疑問が、ぼくらの世代がこれまでの世代とはまた違う道を探したいと思う原動力になっているような気がします。