マネジメントが上手にできない自分が許せない問題
20代前半の創業したばかりのころに、従業員が全員が辞めてしまったことがあった経営者がいました。
友人に頼みこんで店番をしてもらい、お客さんが来たらとにかくつないでもらい、自分は商談や納品に走り回り、月末の支払いになんとか間に合わせる…
そうやってなんとか生き延びたこのあほかわいい人は…さて誰でしょう?笑
引きましたか?
まあふつうは引くと思います。
わたしもこれよりもマネジメントができない人は見たことがないです。笑
言い訳をすれば、わたしは実家稼業の負債を引き受けたことを機に起業したこともあって、毎日返済のことで頭がいっぱいで、いつも殺気立って経営に取り組んでいました。
とはいえそんな職場が快適なはずもなく、そのころはいつもそんなリスクを抱えていたように思います。
でも興味がビジネスから育児へと移って、数年間の完全育児休暇生活へ入ることを腹をくくって決めると、そんな自分のマネジメントの出来なさについても、割り切って考えられるようになっていきました。
もし社長が出社しないとしたら、どんな仕組みが必要だろう?
育児休暇生活を送りながら、負債の返済も進め、しかも収入を得るにはどうしたらいいだろう?
まあこのままでは無理だろうなあ…
考えることは山ほどあって、毎月のお金の問題…相手別の問題…と問題別に考えると手に負えない感じがしたけれど、
でもそれを引き起こす「自分の感情」別に考えてみると、なにか問題の大元が見えるようで、対処が可能に思えました。
わたしの場合は、いろいろな問題の背後に「自己肯定感の根本的な低さ」がありました。
業績のために!と自他に厳しくなっていたのは、実は単なる自己嫌悪であることに気が付くと、
自分はがんばっていたつもりでやっていたことが、実際には業績を上げるどころか下げていた…
しかも最初に書いたようなリスクまで無意識に生んでいた…
というようなことに気が付きました。(子育てをしていて気が付いた!)
そこに気が付くと、自分に対しての「変わらなければならない」「成長しなければならない」は和らぎ、
そうやって自分自身への厳しさが減ると、他に対しても寛容になっていきました。
すると、自分も他人もそんなにがんばらずに、無理やり変わらずに、今すでにある良さを活かしてやっていけないか?というような視点がもてるようになり、
そんなことを冷静に考えてみると、「それ以上はありそうであり得ないんだよなあ」という、物理の法則が理解できたときのような気分になりました。
事業の運営を自動化できたり、その事業を円満に売却譲渡することによって心も経済的にも自由になれたのは、そんな気付きのおかげだったなあと思います。
【関連コラムカテゴリ】
≫ マネジメントが苦手な経営者が、マネジメントを上手にやることを諦めて仕組み作りに徹しよう!と思えるための心理コラム(ビジネス心理学カテゴリ)
≫ さまざまな問題を起こしてしまうあほかわいい自分を、根本的に理解して許すためのコラム(自分の仕様を理解するカテゴリ)
マネジメントが苦手な人向けの、マネジメントが苦手なコーチによるコーチングサービス。頼りないですか?笑