今のままで大丈夫か?と心配な人はあまり心配いらない
お店も商品もサービスも、ふと気が付いたら時代遅れになっているようなことはあると思います。
たとえばうちの近所のイタリアンレストランはいつの間にかなくなってしまったけど、繁盛していたころは、ポルシェカイエンがいつも駐車場にありました。
オープンしたてのころは真新しさからうまくいくことはあるけれど、そのときに手に入る現金は、どんどん新しいお店ができるなかで、自分のお店が古くなる前にリニューアルしていくための貴重な資金です。
わたしの場合は、実家の負債の返済があったことで、創業時になかなか現金が溜まらなかったので、リニューアル資金に「飢えて」いました。(お金をたっぷりかけたショールームや真新しい看板などを夢見ていた。笑)(最初のショールームは完全手作りだった)
わたしは、ポルシェももちろん喉から手が出るほど欲しかったし本質的には能天気にあっさり買ってしまうタイプだけど、でもお金に切羽つまった体験のおかげ?で、そのあたりの優先順位を学ぶことができたように思います。
ウェブの時代になるころ(2005年頃~)には、その他のいろいろな誘惑に負けずに、ウェブ上でのブランディングに予算を惜しまずに取り組むことができ、経営は安定していきました。
でも思い返すと、それでも自分のお店が時代遅れにならないかと常に不安でした。
(ショールーム完全手作り中)
自分の会社は今のままで大丈夫か心配…という相談を受けることは多いです。
でも、時代遅れになるリスクとは、自分がそのリスクに気が付いていない場合に最大になります。
なので「心配だ」と自ら言う人に、わたしはそんなに心配は感じません。
そういう自覚にすでに辿りついている場合は、サービスや商品やお店の内装の具体的なリニューアルの話で済むからです。
恐れがあることを自覚するようなことは、盲目的にポジティブにいくよりも、人間にとってはずっと難しいことです。
だからまず自分の恐れを自覚していることがすごい勇気であることを認め、さらに「自分の恐れはあっていいんだ」と自分を許せると、下記の3の段階になることができます。
1.無自覚な恐れに駆られているポジティブ風な段階
2.恐れを自覚してしまい動けなくなっている段階
3.恐れがある自分を許すことで本当の思考が初めて動き始める段階
よく、2よりも1がえらいみたいな議論になることがありますが、それはせっかくのセルフアウェアネスが後退してしまう落とし穴かなと思います。