分かってもらえなくて苦しんだことがある人のこの世での役割

子供が30歳くらいになって、親は子供よりもついにいろいろな面で弱くなって…、

もし親がそれまで子供に高圧的に接してきたような場合は、そのころから、ただの子供の反抗とは違うレベルの反撃に遭うことがあると思います。

わたしが以前住んでいた家(賃貸)のとなりの家(豪邸)からは、わたしと同年代の息子が親を怒鳴る声がよく聞こえていました。

わたしはどちらかと言えば基本的に子供側の味方だから、その息子ともし話す機会があったとしても、「親を大事にしないとばちがあたるよ」みたいなつまらないことは絶対に言わないと思いますが、

そんなわたしでも少し心配になる勢いでした。

 

それほどの怒りはどうやって培われたのかな?と、当時よく考えた覚えがあります。

遺伝子のスイッチには突然変異でオンになるものもあるらしいから、必ずしも現実的なことに原因があるとは限らないけど、

でもどうしても聞こえてしまう会話の内容から、「まあそら怒鳴りたくもなるよな」と思ったものでした。

でもどれだけ怒っても運命が好転するわけでもなく、親にどれだけ罪悪感を感じさせることに成功したとしても過去へ戻ってやり直せるわけでもなく、ただただ悲しい話に感じました。

(しかしごめんもありがとうも一切言う気がなさそうなお父様もなかなかでした。近所づきあいはものすごく腰が低く丁寧でとても評判の良い人でしたが…)(一般的にいう人格とはいったいなんの話なんだろね?)

 

 

子供は、育ちが良ければ明るい人生になりやすいものです。

そして育ちの良さとは、裕福さもまああるに越したことはないけど、大事なのはどれだけ関心をもらえたか?です。

そしてその関心にも質があって、それが愛であったり一人前の人権を尊重するような好ましいものの場合は、子供は幸せになりやすいです。

というか、すでに幸せです。

そのすでに幸せな子がそんな自分に相応しい選択を重ねていくわけだから、どんどん幸せが増えていって当然なわけです。

そしてその逆も然りです。

 

子供に良質な関心(=愛)をあげられなかった親は、自分ももっていなかった人です。

育ちがいまいちな人は、心の財布に心のお金が十分にありません。

そして悲しいことに、「ないものはない」のは物理の法則です。

「精神的なことはがんばればなんとかなる」と考えるのは日本的な思考の定番ですが、

それはとてもとても間違いです。(良質な幼児教育の専門書を読むと抵抗なく理解ができる←おすすめ)

がんばればなんとかなるその性質も含めて、それはあるかないかで、それは「運」です。

生まれ育ち(性質と環境)のすべてが異なる人生では、今自分ができることがその人生においてもできるとは限りません。

自分がそれをできるのは、ただの幸運に過ぎないのです。

だから、他人の事情を完全に理解することは、残念ながら永遠にできないと言ってもいいと思います。(少しはできるが)

 

 

分かってもらえないことで苦しむ人は多いと思います。

問題を共有している相手に分かってもらえないのは苦痛ですが、第三者に分かってもらえないのは、また違うレベルの追加の苦痛です。

たとえば少しだけ満たされた人が、それを使ったがんばりでなんとかなっている間は、もっと欠乏してどうしようもなくなってしまった人の気持ちはイメージができません。

そのときについ「君も私のようにもっとがんばるべきだ」となってしまう裏には、自分もいつかがんばれなくなるかもしれないという恐れへの直面だったり、自分が優位に立つ快感だったりといった、複雑な感情が隠れているものです。

 

満たされている人も満たされていない人も、みんないろいろな事情の中で、その自分にへと育ってきました。

それは自分の選択のようで、よく考えてみると、自然の流れに過ぎません。

日々どんな意思決定しているかも含めて、それらはたぶんほぼ100%「運」です。

誰しも気が付いた時には、この自分になっていただろうと思います。

自分を作った3つの要素

そしてそれぞれの体験は、全く同じものは一つもないので、だからお互いを理解することは、とても困難です。

 

 

ただ、完全には理解できないけれど、分かってあげられないような思いがあるんだなあ…と分かってあげることはできるかもしれません。

誰にも分かってもらえなくて苦しんだことがある人にはそれが可能で、

それは必要としている人にとっては、この世では得難い貴重なオアシスのような存在ではないかと思います。

 

 

 

今日のコラムは書いていても、答えらしきものが見つからないですが…

 

わたしの父との関係と似ていたあの親子の心が、有り余るほどふんだんに満たされますように。神さまたのんます。

 

ちなみにわたしの父は、昭和の父親としては珍しく高圧的なところがなかった。

ただお金が欠乏するとトランプさんみたいな感じで理不尽になり、手ごわかった…。笑

父がお金に欠乏していなかった数年間は、とても温かくて楽しかった。

その思い出はたぶんお互いにとって宝物。

これがあるだけでもすごく幸運なんだろうけど、

あのままお金さえあったらよかったのになあ…と思ってしまうのも正直なところ。

 

 

 


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↑おすすめの育児専門書

子育ての仕方というよりも、自分の育ちを知るために読むスタイルがおススメ。

そうでないと、とてもできなそうなことばかり書いてあってめげる…苦笑。でも自分の事情を自分で理解してあげられるようになると、できない自分が赦せ、なぜか子供へも優しい気持ちが湧くのが不思議。

また、誰かの育ちを理解するために読むと、

自分の苦しみを分かってくれない親をもう解放してあげたいという人や、子供に謝れたらいいなあと思っているけど自分も欠乏していてどうしてもできないという人も、そのための心の原資を得ることができると思います。

また、友人とお互いのオアシスになって助け合うようなときにも、役に立つと思います。

 

 

 

ついにシーズン3を見始めました!(上の動画はシーズン1のトレーラーなので見ても大丈夫)

いやあ創った人…すごすぎる!

しかし毎回泣かされすぎて、とても体力を使います…苦笑

アマゾンプライムビデオで観れます。

 

 

 

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