門構えを立派にするのをやめてみる
これから独立起業をするなら、「わたしの実験台になってください」と素直にお願いするのがいいと思う。笑
わたしは20代前半でインテリア業を始めたときは、若かったこともあって実際にそうすることができていたと思う。
そのころを思い出してみると、最初の10人のお客さんには全員、今思えば完璧な品物を納めたわけではなかった。汗
でも誰も怒らなかったし、みんなとても喜んでくれ、固定客にもなってくれた。
不思議なのは、いろいろビジネスについて学び、腕も上がって完璧に近づいていくほど、なぜか難しいクレームが増えたこと。(販売量が増えたのもあるけれど)
そのころには自信もあったので、「最高の仕上がりを約束します!」などと宣伝していたけれど、
そうやってプレゼンをがんばればがんばるほど、なぜか厳しいお客さんが集まってくるような気がするのは、不思議な現象に感じた。(なにかの引き寄せの法則?笑)
心穏やかに仕事をするためには、日本人なら当たり前にやってしまう「門構えを立派にする」のをやめることかな、と思う。
建前が命の日本人にとってそれほど恐ろしいことはないけれど、それでも最初からできるだけ本音でやってみる。
「寸法にミリ単位で厳しい人には向きませんが、センスを求める人にはお役に立てると思います!」というように、契約前に勇気を出して、できるだけ本音を言ってみる。
(自分が買うときに門構えで買うのをやめてみるとやりやすくなるかも)
もう少し思い切るなら、80:20の法則によれば「20%のお客さんが利益の80%をもたらしてくれる」わけだから、80%の方はもうやめちゃう。
とくに逆側の20%については、忙しさや苦しさの80%を生み出してくれているわけだから、一刻も早くやめちゃう。笑
そうやって、「1円でも多く売り上げなければ」「精一杯がんばらなければ」というような経済活動についての一般的な常識を捨てれると、
最初は利益が80%くらいに下がるかもしれないけれど、
自分でなければだめだというお客さんとの出会いが増えていくにしたがって、逆に事業は以前よりも安定していくはずだし、結果的に喜んでくれる人が増える。
そういうわたしは、20代のころはさすがに勇気が出なくて、どんな仕事も身を削ってがんばっていたけれど、
途中からはそういうことが無駄に思えてしまい、「ありのままのあなたがいいよ」と言ってくれる20%の人のために仕事をするように心がけるようになりました。
実際、価格が高くても良いものであるとか、全然思い通りにはしてくれないけど独特のセンスがあるとか、すごく美味しいわけでもないけど大将が優しい人だとか、
社長にそういう腹をくくったような気概がある会社は、今の時代はインターネットもあるから、ちゃんと評価されてますよね。
これは、自営業でも会社経営でも、また就職するのでも同じではないかなあという気がします。
自分のために新しいことを始めたくなる映画