パワハラに悩む若い世代へ

昭和世代が若者に尊敬されない理由は、なんでもすぐに現金化しちゃうから。

先人らしくいいガイド役をやったりしても、そのせっかくの尊敬の種を、すぐに食べてしまう。

どういう意味かと言うと、「ありがとうと言いなさい」「ごちそうさまと言いなさい」「かわいがってもらったらお返しは大事だぞ」とか言っちゃう。

普段から「あいさつは大事だ」「感謝は大事だ」と刷り込む。

小さな芽を摘み取る。

種の段階でもう食べちゃう。

あいさつさせようと(心のかつあげをしようと)あちこちで待ち構えている。

これでは、せっかくの種も育つわけがない。

昭和生まれの人は誰でも、わたしもそうだけど、自分が気が付かないレベルである程度はこんな感じだと思う。

 

ただ、若い人に分かってほしいのは、昭和世代は「心が飢えている」ということです。

彼らはもうあらゆるところで搾取された。

少しでも小銭をもっていると、大人や先輩やらにすぐに徴収された。

あいさつから感謝からがんばる姿勢まで、心の中まで踏み込まれて、ぜんぶもっていかれた。

昭和ってまだそんな時代だったんです。

「今でもそうだよ」と思ったら、彼らはその10倍くらいだった、と想像してください。笑

(昔の映画を観たりするとなるほどとなると思う。最近アマゾンで自分が生まれた1970年代あたりの映画を観ているんだけど…、ゾッとしますよ。苦笑)

自分がされたことをしないって、ほんと難しい。

 

次回手ごわい昭和世代に遭遇したときは、あなたは幸運な時代に生まれたのだから、ぜひ過剰反応はしないであげてくださいな。

そして、あなたの心のお金が彼らよりも裕福なのは、あなたの両親が自分のダークサイドから守ったからで、それは幸運なのだから、自慢するのはやめてあげよう。

心のお金が足りなくて必死な人を嘲笑するのはやめてあげよう。(そういう番組があるよね?すかっとなんとかだっけ?あれひどいな)

そしてあなたがもし自分を幸運だと思えるなら、「おじさんすごいね」と、たまに心のお金を募金をしてあげてくださいな。

 

でも、相手が権力を使って無理やり奪いに来たら、勇気をもって、絶対に奪われないであげよう。

1回あげたら癖になって次の募金を要求してきたら、それはもう「募金」ではないのだから、毅然とNOと言ってあげよう。

ちなみに実際は、あなたのほうがすでに強いのだから、NOと言うことを恐れる必要はない。

若い世代の方が強いのは、動物のころから当たり前。

古い世代はそこを無意識にも恐れるから、上下関係というマインドコントロールを持ち出してくるという寂しい側面もある。(上下関係が発明された経緯でもあるはず)

いずれにしても、被害者も加害者もつくらない、新しい時代の新旧関係の鍵は、実は新しいバージョンの脳で生まれたあなたの側にあるんです。

 

ほんの数世代前は、戦争に負けてアメリカにぜんぶもっていかれた世代。

そんな、モノだけでなく心のお金も足りない荒廃した世界に生きた世代に、心のお金を根こそぎ奪われながら育てられた(まあ生き延びるためには必要だったのは間違いない)昭和世代は、それでも自分はそんな風になりたくないとがんばってきた。

ふんぞり返っているように見える人だって、自分がされたことの10分の1くらいにまで減らしている可能性が高い。

令和が昭和よりも明らかに健全なのは、不完全かもしれないけれど、彼らが自分の中のダークサイドと戦ってきたから。

逆に、今はまだ若いあなたが中年になるころには、もう上下関係はとっくに完全に廃止されていると思うから、(法的にも)

上と下で言葉遣いや声のトーンを変えるのをやめられない、先代と同じくダークサイドに堕ちたあなたは、下の世代から「あなたたちの世代は権力の亡者だ」と言われるかもしれない。笑

心のお金センサー

パワハラをするかしないかというよりも、上司と部下でも、お客と店員でも、先輩と後輩でも、コーチと選手でも、先生と生徒でも、親と子でも、

人間と人間の間に、役割分担以上の上下の関係があることが当たり前だと思っていること自体が、そもそも先進国としておかしいんですよね。

でもそれも要するに、日本人が国として抱える「心の欠乏感」なんだろうと思います。

 

これからどんどん外国と混ざっていって、上下関係なんてものから自由な外国人と競争をしていくのは大変だろうけど、若いあなたには負けないでほしい。

きちんと整列するように、枠からはみ出さないように育てておいてなんだけど、

世界がびっくりするような、新しくて楽しくてワクワクするような、古い枠からはみ出したものを生み出してほしい。

「ハイ」と返事するように厳しく言論を制限しながら育てておいてなんだけど、

外国人に「NO」という必要があるときは、堂々と言ってほしい。言いたいことを言いたいときに言えるようになってほしい。

「ごめんなさい」が言える子に育てておいてなんだけど、

相手が勝つために弱みをついてきたら、それは相手がそれを使って個人的に得をしたいだけで、善悪とは関係のないギルトトリップに過ぎないんだから、ぜったいに無駄に謝ったりしないでほしい。(いまどきひっかかるのは世界でも日本人くらい…)

逆切れという言葉まで生み出してあらゆる反抗を封じておいてなんだけど、日本人以外がみんなやるように、ちゃんとひょうひょうと意味不明レベルの逆切れができるようになってほしい。

海外旅行でもぼられたりしないでほしい。笑

そして、謝るのも、尊敬するのも、大事にするのも、楽しむのも、

義務とかマナーとか礼儀とか空気とかルールだからではなく、損得なんて関係なく、自分が「やりたい」と感じたときに、力強く堂々と全開でやってほしい。

本当は自分たちがそんな風に自由になりたかったけど、恐れに負けてできなかった。

だからあなた方のことも、出る杭を打とうとしてしまいました。

…と、あなたのまわりの昭和世代の無意識の本音は、そんな感じだと思う。

 

そして昭和世代のおじさんたち同志よ、

心が欠乏してもぐっとこらえ、諦めずに生きていこう。

まあ完璧には無理かもしれないけど、外では多少はそうなっちゃうこともあるかもしれないけど、少なくとも家族から奪うことだけは、たとえしんでもこらえようよ。

そして欠乏感の中で生きるしかなかった自分に優しくしてあげよう。

 

あおり運転のおじさんも、なんだか昭和の負の遺産の集積場みたいに見えて、罪は償うべきなのは間違いないけど(つるしあげるほどの罪でもないと思うが)、大きな意味では少し気の毒に思ったりもします。

ああいうおじさんだって子供だった時代があったわけで、どれだけ奪われたらあれだけの怒りに駆られてしまうのかな…と想像すると、

ああなってしまう前に、子供の段階で奪われない、

逆に、たくさん奪われた傷が育つにしたがってどんどん癒されていくような社会になったらいいなあと夢見ます。

 

まあまずは、自分が縁あって受け持った自分のこのダークサイドから…!苦笑

 

 

古臭い封建的な社会でがんばるしかなかったニッポンに必要な一曲

戦争に負けた日本以上の、想像が不可能なほどの理不尽な搾取に屈しなかった人たちの曲

 

 

 

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