従業員が消耗しないビジネスは長寿
永く安定して続くビジネスの特徴は、
従業員が消耗しないビジネスであることだと思います。
もし有能な人材がやめてしまう悩みがある場合は、
客先で従業員が消耗していないか、
社内のビジネス以外の人間関係でお互いに消耗してしまっていないか、
をチェックしてみるといいと思います。
ある時期、わたしの会社はそうなってしまっていましたが、
社風というのはトップで決まるもので、そのときの原因はわたしにありました。
まずわたし自身が、楽に売るための商品開発やマーケティング戦略よりも、客先でへりくだってでも売り上げを上げようという姿勢だったし、
そうやってストレスがたまっていたときは、わたしの社内での態度も褒められたものではありませんでした。
有能な従業員がやめてしまうのは、
受け取る報酬よりも多くの心のお金が失われることで、「実は損をしている」ことに、ふと気が付いてしまったようなときです。
へりくだってでも売ろうとするのは、売り上げが足りないと思っているからだし、
従業員を褒めるよりも先に責めてしまったり、上下関係を使って心のお金を搾取してしまったりするのは、
経営者自身の心が満たされていないからです。
どちらが先かは難しい話ですが、
社長は社内で自分の自己重要感を補給しない、
自分は従業員が物心共に満たされる仕組みを作るという役割を担っているだけ、
先行投資はお金だけじゃなくて、心の面でも必要だっただけ。
自分は業績が上がったあと、一番最後に役員報酬でたっぷり受け取って満たされればいいし、
自己重要感については、そのお金を消費して満たされたらいい。
そのくらい自分のメンタルを客観視でき、実益と分けて考えられると、
経営は安定せざるを得なくなると思います。