心が乾いた状態から抜け出すには
お父さんお母さんからもらった無償の自信とは違って、外から得る自己重要感はビタミンのようなもので、体内に溜めておくことはできません。
一日の始まりがからっぽのタンクから始まる人は、他人から集めるわずかな自己重要感で、その日一日を何とかやりくりする毎日を生きています。
それは、もしどこからからの入金が一つでも滞れば破たんしてしまう…という危険な状態で、満たされるためには、もっと外側へ向かってがんばるしかありません。
そういう欠乏感から抜け出す道は2つあります。
一つは、もっと多くの自己重要感を集めるために、さらにもっと外側へ向かってがんばる今までの道。
もう一つは、外から得る一時的な自己重要感は脳内の電気信号に過ぎない…と理解し、自分の中に本物の自己重要感の泉を発見するようなこと、です。
前者はがんばった分だけとりあえず振り込まれてくるような気持ちになれるので、手ごたえが感じられます。
一方で後者は時間もかかるかもしれないし、現状では地図もマニュアルもないし、本当にあるのかも定かではないので、難しいものです。
ただ前者は、人生の後半には減っていきがち…、というか最後には、いろいろな面で限りなくゼロに近づいていく宿命にあります。
その場合の脳は、もっと多くの自己重要感を集めるために、満足感が持続する時間をどんどん短くし、次の行動へと駆り立てる方向へと働きます。
だから満たされるというゴールは来そうで、でも永遠に来ません。
なんだか、よくないクスリみたいですよね…
一方後者は、もし発見できれば、人生の後半へ向けて上昇していく可能性が、わずかながらもあります。
もしかしたら、油田のようなものを発見できる可能性すらあるかもしれません。
「自分には価値がある」
「とくになにもしなくても」
「ただ在るだけで」
がんばり屋の人ほど前者はもう十分やっただろうと思うので、今のうちに心の中のそんな泉の発見にチャレンジしてみることをお勧めします。
もし見つかれば、
「両親にもらえなかったことは、アドベンチャーへの導きだったな!」
なんて思えるかもしれませんよ。:)