子供のころの自分にとっての承認欲求
現代人は自己重要感欲求(マズロー流に言えば「承認欲求」)に突き動かされて生きています。
自己重要感欲求とは、他人の関心を得ることが自分が生き延びることにつながることを知っている脳の、生きるための戦略です。
それは子供のころにすでに始まっています。
子供の自己重要感には、大きく分けて4つのレベルがあります。
- 無条件に認められる
- よくできたら認められる
- 存在を認識してもらえる
- ネガティブでもいいから関心を得る
無条件に認められた子供は自己重要感に十分に満たされるために、欠乏感に突き動かされて無駄なリスクを負う必要はありません。
一方で、子供のころに両親の関心を十分に得られないのは、実は子供にとっては嫌われることよりも苦痛です。
子供は嫌われてでもいいから関心が欲しい、もらえないことが怖いのです。
親からもらえるの関心の量と質は、子供の人生における動機の出所を決めてしまう…と言っても過言ではないと思います。
それを自分に当てはめて考えると、子供のころの自分の自己重要感がどのレベルにあったのかを理解する手掛かりを得ることができます。
子供のころの自分が欲しがっていたものを理解し、それが今この時点でどのくらいの意味を持っているか?という視点から考えることができれば、
たとえば両親の関心を十分に得られなかったことが、これまでの自分の人生での動機になっていたことが理解できます。
でもそれを今ここにおいても過剰に求めることは、現実的にはあまり意味がないことも理解ができます。
そういう過去への思考の旅を経験しておくと、今後人生を左右するような決断をする場面で、これまでとは違った選択肢も見えてくるようになるかもしれません。